見出し画像

移住先の人とのつながりで見つけた“地球にいいこと”

今回は、今年広島県福山市鞆の浦(とものうら)へ移住したコミュニティフリーランス長田涼さんに寄稿いただきました!オンライン、オフラインに関係なく、その人がその人らしくいられる居場所を創り出すコミュニティフリーランスという仕事。そんな人と人とのつながりを大切にする長田さんが生活の拠点を変えたことで見つけた発見とは?

* * *

「地球にいいことをしよう」
そこに対して、どこかハードルを感じる自分がいる。
大事なこととはわかっていても、自分ごとになかなかできない。

でも、それを言い訳に何もしないことにも違和感がある。

そんな僕が、日常の中で無理なく続けられる“地球にいいこと”ってなんだろうか。
その鍵は「人との関係性」のなかにあるのかもしれない。


東京から移住した先にある「あたりまえ」

2022年2月末に、妻と0歳の息子といっしょに、7年以上過ごした東京を離れ広島県福山市にある鞆の浦という町へ移住した。

少し背景を話すと、僕は3社の会社を渡り歩き、4年前にフリーランスとして独立。ずっと東京で働いてきたが完全リモートワークの働き方だし、子どもを授かったことをきっかけに、東京にいる意味をあまり見いだせなくなった。

そこから、家族で移住先を探し回った結果、たどり着いたのが鞆の浦という町だった。鞆の浦には昔ながらの景観や人付き合いが残っていて、そこに惚れ込んだ。

まだわずかな時間しか経っていないけど、「地域の一員」という感覚を抱くことができている。

すると、地域の人へ恥ずべき行動をしたくない自分が顔を出すようになった。「あいさつはしっかりしよう」「ゴミの分別はちゃんとやろう」など、人としてあたりまえのことを心がけるようになったのだ。

東京にいた時はあまり機会がなかったお裾分け文化は残っていて、「これってフードロス対策だ」と思う自分がいる。

大好きなお好み焼き屋さんは、近所の常連さんで溢れている。
お持ち帰りする人も珍しくない。
とある人は「手間が減るじゃろ」と、自分の家からお皿を持ってきて、アツアツのお好み焼きを乗せて持って帰っていた。自然とやっていることかもしれないが、この瞬間出るはずのゴミが減った。

一緒にいたい人やコミュニティを大切にすること

地域の人たちはそこに関係性があることで、いわゆる「地球にいいこと」を日常の中で自然とやっていた。

「地球にいいこと」をやってみる上での僕の息苦しさは、人との関係の希薄さにあったのかもしれない。誰のためにやっているのかわからない、いいことに貢献した実感がない、そんな手応えを感じられない息苦しさ。

移住をして近所や地域との関わり方を取り戻した今、これまで見えなかったことが少しずつ見えてきた気がする。

「地球にいいこと」をする上で大切なことは、固い意思を持つことではなく、いいことを自然とできる状態をつくることなのかもしれない。

「目の前の人のためにとった行動が、結果として地球のためになっていた」

そのくらいがちょうどいいのかもなぁとも思う。だからこそ、自分が大切にしたい人と過ごすことが大事になってくる。家族やご近所の人、コミュニティのみんなが気持ちよく過ごせるための行動をする。それが「いいことを自然とできる状態」につながってくるのかも、と。

あなた自身が一緒にいたい人と過ごす時間を少しでも増やしたり、大切にしたいコミュニティにひとつでも所属したりすること。実はそれが長期的にみた時に、ゴミを減らすことやフードロス削減など「地球にいいこと」につながる重要な一歩になるのかもしれない。

長田 涼(ながた りょう)
コミュニティフリーランス
スポーツ大学を卒業後、ユニクロ→スポーツイベント会社→IT企業を経て、2018年にコミュニティフリーランスとして独立。現在コミュニティマネージャーとして関わっているのは、私たちの“はたらく”を問い続ける対話型コミュニティ「Wasei Salon」、トランジションコミュニティ「グリーンズジョブ」。また、コミュニティで生きる人の対話の場「コミュニティのカレッジ」のコーディネーター、複数社コミュニティアドバイザーも務める。
Twitter:https://twitter.com/SsfRn
Proff:https://proff.io/p/nagataryo




おすすめのマガジンはこちら👇


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!