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食品ロスの救世主に。おいしくて地球にやさしい話題のパン屋さんを紹介

日本の食品ロスは年間約570万トン。これは、日本人一人当たりにして、お茶碗一杯分くらいの食べ物を毎日捨てている計算になるらしいです。この問題を解決するために、食品業界ではさまざまな取り組みが行われているようです。
今回は、食品ロスの削減や社会課題の解決に取り組むパン屋さんをご紹介。おいしいパンを食べながら、地球にやさしいアクションをはじめてみませんか?


お店でロスパンが出たときに発送!パンのお取り寄せ・通販サイト「rebake」

さまざまなパン屋さんが抱えている、“ロスパン”問題。ロスパンとは、品質にはまったく問題がないのにやむを得ず廃棄になってしまうパンのこと。多くのパン屋さんでは、日々ロスを出さないよう計算してパンを作っていますが、天候などの影響で客足が大きく左右されることもあり、完全に廃棄をなくすことは簡単ではありません。
 
そこで、いつどのくらい出るのかわからないロスパンを救うための仕組みをつくったのが、全国各地の人気パンをお取り寄せできる通販サイト「rebake」。お客さんがパンを購入したいお店を選んで注文すると、そのお店でロスパンが出たときに発送してくれるんです。

ロスパンは冷凍されているので、おいしさはキープ!到着日の指定ができない代わりに、お得な価格で購入できるなど、お客さんにとっても大きなメリットがあるんです。さらにロスパンの売り上げの一部は、環境や食糧問題に取り組む団体に寄付しているんだとか。

どのお店からパンが届くかわからない「rebake特急おたのしみ便」など、新しいパン屋さんとの出会いが楽しめるのもrebakeの魅力。
 
公式サイト:https://rebake.me/


しあわせを“ツナグ”循環型システムでパンを販売「ケルン」(兵庫県神戸市)

<画像提供元:株式会社ケルン>

食品ロスを減らすための取り組みは、継続して行うことで、より大きな効果が期待できます。そして、継続させるためには「これだけの食品ロスを減らせた!」と成果が目に見えたり、「誰かの役に立った」と実感できたり、ポジティブな気持ちで取り組める仕組みづくりが重要に。
 
そこで紹介したいのが、1946年に創業し、現在は神戸に8店舗を構える老舗ベーカリー「ケルン」。創業以来、地域とのつながりを大切にしながら、パンを通してさまざまな人が幸せになることを目指しているようです。
 
そのケルンが2021年12月から始めたのが、経済循環型の新しい販売システム「ツナグパン」。余ったパンの販売を工夫することで、食品ロス削減と社会的に立場が弱く、困っている人の救済につながる仕組みを設計。

<画像提供元:株式会社ケルン>

まず、お店で売れ残ったパンの中から傷みにくいものを詰め合わせて、翌日に「ツナグパン」としてセット販売。購入者にはケルン全店で使える100円相当のエシカルコインが進呈されます。
 
そして購入者だけでなく、ケルンが支援する福祉施設を介して支援対象者にも同額のエシカルコインが贈られます。ツナグパン購入者も支援対象者も、同じエシカルコインを使って購入することができるんです!
 
「パンをお得に買って、おいしく食べていたらいつの間にか社会貢献をしていた!」と、お客さんも気軽に取り組まれているそうです。

ケルンで使用されている、木製のエシカルコイン。
<画像提供元:株式会社ケルン>

ツナグパンをスタートして以来、廃棄しなくてすんだパンは37,370個以上(2022年6月現在)。今後は、エシカルコインが使えるワークショップやマルシェなどの開催も予定しているそうですよ。
 
公式サイト:https://kobe-koln.jp/


廃棄される「ホエイ」を使ったパンづくり「KANEL BREAD」(栃木県那須塩原市)

 現在の日本の食料自給率は約37%で、私たちは多くの食料を輸入に頼っています。そこで課題の一つとなっているのが、食料を輸送するときにかかる環境への負荷。この課題を解決するために、地域でとれた食材をその地域で消費する「地産地消」などが、自治体や企業、地元を盛り上げようとしている人たちによって進められています。
 
栃木県那須塩原市にあるベーカリー「KANEL BREAD(カネルブレッド)」もその一つ。お客さんはもちろん、原料の生産者たちにも喜んでもらえるようなお店を目指し、身近な食材でのパンづくりにこだわっています。
 
例えば、KANEL BREADの定番商品である「ホエイのイングリッシュマフィン」。ホエイとは、ヨーグルトやチーズをつくるときに牛乳から分離する液体のこと。高たんぱくで、カルシウムやビタミンも豊富な栄養価の高い素材なんです。

那須にはチーズ工房が多いため毎日たくさんのホエイが出ますが、その多くは産業廃棄物として捨てられてしまいます。そのホエイを活用してつくられているのが、「ホエイのイングリッシュマフィン」。外側のパリッと軽い食感と内側のもっちりとした食感のコントラストが魅力だそうです。ほのかな甘みと酸味が感じられ、バターやチーズなどの乳製品とも相性抜群!

那須の牛乳を使っておいしいチーズをつくり、残りのホエイを使っておいしいパンをつくる。生産者や自然の恵みを大切にし、食材をむだにすることなく、“地域で循環”させるエコな仕組みですね。
 
公式サイト:https://kanelbread.jp/


さまざまな方法で環境問題の解決に取り組んでいるパン屋さんはまだまだあります。そんなパン屋さんを見つけ、購入して、おいしく食べることは、私たちが地球のためにできるアクションの一つ。お気に入りの「パン」を通して、サステナブルな選択を意識してみるのもいいかもしれませんね!


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